温暖化、コロナウィルス、オーストラリア火災、海洋廃プラスチックなど地球が悲鳴をあげている。どうなる地球・どうなる日本。
特にコロナウイルスの問題は、全世界を巻き込んだ社会問題である。
日本経済は、インバウンドの比重が大きくなっている以上、簡単な問題ではない。しかしこんな時こそ、日本人の底力を世界にアピールして欲しい。
先人から学ぶことは多いと歴史学者磯田氏は言う。
英国の駐日総領事オールコックが記した幕末の日本の様子だ。その清潔さは西洋にも勝っている、と。江戸の町は上水道が整備され、トイレはくみ取り式。汚物は川や海に流さず、肥料として再利用するエコタウンだった。
当時の欧州の大都市では、し尿を下水や側溝、時には路上に垂れ流すこともあった。感染症がたびたび流行する温床になったとされる。世界の片隅にある島国の衛生状態にオールコックが目を丸くしたのも分かる
今の日本にも世界の驚きの目が。新型コロナの感染を抑え緊急事態宣言を解除できたことに、欧米メディアは「ミステリーだ」。超高齢社会、通勤ラッシュ、極めて少ない検査数、罰則なしの外出自粛や休業、鈍い政府の対応…。悪条件だらけで「大惨事目前」(英紙)とみられていたようだ。マスク着用・まめな手洗い。握手やハグをあまりせず、靴を脱いで家に上がる。そんな生活習慣が効果的だったとの指摘も。それ以上に「うつる」と同じくらいに「うつす」を恐れ、罰則がなくても自制できる国民性を誇りたい。